
梅を剪定をするときは、まず今植えている梅の木が何年目なのか確認してみてください。梅の剪定時期や方法は、1~3年目と4年目以降で異なるため、剪定をする前に確認しておく必要があるのです。
梅の木の年数を確認し、剪定の時期になったら自分で剪定をやってみましょう。年数で異なる剪定方法を詳しくご紹介していきます。
目次
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梅の剪定時期はいつ?

剪定時期を確認する前に、梅の品種の違いについて確認しておきましょう。梅の品種は大きく分けて「花梅」と「実梅」の2種類が存在します。
花梅 …… 花を楽しむための品種。実を食べることも可能だが、実は小さく種が大きいので食用には不向きとされている。
実梅 …… 実を楽しむための品種。実だけでなく花も楽しむことができる。
梅の剪定は基本的に冬(11月中旬~1月頃)と夏(7~8月)におこないますが、花梅の場合冬に剪定をし過ぎると花の数が減ってしまうことがあります。そのため、花梅を育てている場合は、冬の剪定を抑え、花後にしっかり剪定をおこなうとよいでしょう。
また、基本の剪定は冬と夏の2回ですが、まだ梅の木を植えてから1~3年しかたっていないという場合は、1年に1回だけ以下の時期に剪定をおこなうようにしてください。
- 1年目 …… 9~12月頃
- 2年目 …… 12~1月頃
- 3年目 …… 12~1月頃
梅を剪定するのに必要な道具

梅の枝は想像以上に硬いです。踏んだ枝が靴底を突き抜け、足にケガをしたというケースもあるため注意が必要です。手ごわい枝を相手にするには剪定ばさみだけでなく、のこぎりや丈夫な生地の作業服も揃えておくといいでしょう。
- ・剪定ばさみ
- ・剪定のこぎり
- ・高枝切りばさみ
- ・癒合剤や墨汁(カットした枝の部分に塗ることで感染を防止)
- ・底の厚い靴
- ・長袖長ズボンの作業服
- ・倒れにくい三脚脚立
1~3年目の梅の剪定方法
梅の木を植えてからまだ1~3年しかたっていないという場合の剪定方法をご紹介します。
1年目の剪定方法

9月~12月、落葉して花芽が分かる時期になったら、苗木の生長を促すための剪定をおこないます。地面から30cm~60cmの高さまで思い切って切り詰めましょう。
残す枝は「かんぬき枝」にならないよう注意してください。かんぬき枝とは、同じ場所から左右対称に出た枝のことで、左右の枝で栄養を取り合って花付きに悪影響を及ぼします。勢いのある枝の方だけ残すようにしましょう。
2年目の剪定方法
12月~1月、落葉して花芽が分かる時期に剪定をおこない、かんぬき枝や徒長枝に注意しながら横幅のある樹形の基礎を作ります。徒長枝とは主枝から生えている勢いのよ良すぎる枝のことです。主技の栄養を吸い取ってしまうため必ず切ってください。
- 1.幹から上に向かって伸びているものを3本だけ残し、ほかの枝は枝元から切る
- 2.残した主枝から小枝が伸びている場合は、3本選んで残す(上向きのものがいい)
- 3.残した小枝は3分の1の長さに切る
- 4.カットした枝が太さ1cm以上なら癒合剤や墨汁を塗る
3年目の剪定方法
12月~1月、落葉して花芽が分かる時期に剪定して樹形を整えます。2年目に残した枝から伸びてきた枝で、重なっている枝や下向きの枝、長すぎる枝などは枝元から切っていきましょう。上へ向かって伸びている枝を残すのが正解です。
4年目以降の梅の剪定方法
4年目以降の季節で異なる剪定方法をそれぞれご紹介します。
夏の剪定

夏の剪定は、乱れた樹形を整えるためにおこないます。また、余分な枝を取り除くことで日当たりや風通しがよくなり、健康的に育ってくれる効果もあります。
以下のような枝を見つけたら、枝元から切るようにしましょう。
- ・長く伸びている枝
- ・ほかの枝と交差している枝
- ・枯れている枝立
冬の剪定
冬の剪定は、翌年の花つきと実つきに関わる重要な剪定です。枝を整理し、枯れた枝は取り除きましょう。
- 1.混み合っている、長く伸びている、枯れている枝は枝元から切る
- 2.花芽を確認する(葉芽は細く尖り、花芽はふっくらと丸みがあるのが目印)
- 3.残した枝の、枝元から花芽を5~6個ほど残し、その先を切り落とす
- 4.太い枝を切り落としたときは、切り口に癒合剤や墨汁を塗って雑菌の侵入を予防する
もし自分で剪定をするのが不安に思ったり、どの枝を切ったらよいのか分からなかったりする場合は、プロに依頼するのもよいかもしれません。プロの剪定業者であれば、お庭の雰囲気に合った剪定や美しく花を咲かせるための剪定をおこなってくれますよ。
弊社では、経験豊富な剪定のプロをご紹介しています。剪定業者がいくつもあって選べなという方はぜひお電話にてご相談ください。
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梅の実を収穫するタイミング
梅の収穫時期は6~7月といわれていますが、どのような用途で使うのかによって収穫するタイミングが異なります。以下の表を参考に、梅の状態を見ながら収穫をおこないましょう。
青くて硬い梅 | 梅酒 浸ける系(シロップ・蜂蜜) |
青と黄色の間で少し熟した梅 | 梅酒 梅みそ 梅ジャム |
黄色く熟した梅 | 梅干し 梅ジャム |
梅の実がならない原因
梅の実がならなかった場合、これらの原因が関係あるかもしれません。
1.剪定時期を間違えている

剪定時期を間違えてしまいますと、余計な新梢が伸びてしまい、花芽が付きにくくなることがあります。また、剪定をおこなうときに花芽ごと切ってしまいますと、花が咲かなくなってしまうので、花芽の付く7~8月以降の剪定は気をつけるようにしましょう。
2.受粉がうまくできていない
梅には自家受粉する品種と自家受粉しにくい品種があります。もし実がなりにくいとのことでしたら、自家受粉しにくい品種による「自家不和合性」という性質が原因かもしれません。
- 自家受粉しやすい品種 …… 甲州最小、竜峡小梅、花香実など
- 自家受粉しにくい品種 …… 南高梅や豊後など
自家受粉しにくい品種に実を付けたい場合は、同じ時期に花が咲く品種の梅の木をもう一本近くに植えるとよいでしょう。また、人工授粉をするのも効果的です。人工授粉をする場合、花粉用の花を摘み、雌しべと雄しべを直接つけて受粉させるようにしましょう。高い位置への授粉作業や効率のよさを求めるなら、耳かきの綿毛の部分を使うのもオススメです。
梅の木を上手に育てるコツ
梅の木を健康的に育てているためにも、基本の育て方についておさらいしておきましょう。
日当たり

梅の木は、日当たりがよくて水はけのよい場所を好みます。日があまり当たらない場所に植えていると、花付きが悪くなることがあるので植える場所や置き場所に気をつけましょう。
水やり・肥料
梅の木は根付いていれば水やりは基本的に必要ありません。まだ植えてから2年未満の場合は、土が乾いたタイミングで水をたっぷり与えるようにしましょう。鉢植えで育てているなら、表面の土が乾くたびに水を与えてください。
梅に肥料を与える時期は、地植えなら12月~1月に、鉢植えなら4月~5月が適期です。緩効性肥料を与えれば栄養分が1年に渡ってゆっくり土中に広がるため、梅の健康を維持しながら新芽や花芽の増加、根張りの強化をすることができます。
注意したい害虫
梅の木の枝葉が密集していると、風通しが悪くなり、害虫が発生してしまうことがあります。これらの害虫の被害に遭わないようにしっかり予防をしておきましょう。
コスカシバ
コスカシバは幹や枝の中に入り込み、木を枯らせてしまう害虫のことをいいます。幹の樹皮に樹脂(ヤニ)や虫糞が出て凸凹しているようでしたら、その樹皮をめくってみてください。もしその中に乳白色の幼虫がいるようでしたら、コスカシバの幼虫でしょう。
コスカシバの被害にあってしまったら、被害に遭った部分を切開し、幼虫を木槌などで駆除してください。コスカシバを予防するには、成虫が散乱する5~9月の間にMEP乳剤などを樹幹に散布しておくとよいでしょう。
ウメシロカイガラムシ
ウメシロカイガラムシは枝や幹に寄生して吸汁し、最悪の場合枯れさせてしまう害虫です。ウメシロカイガラムシの被害に遭うと、枝や幹が白く覆われます。ウメシロカイガラムシの被害に遭ったら、竹べらなどを使ってそぎ落とすとよいでしょう。予防する場合は、冬期にマシン油乳液を散布してみてください。
梅の木の剪定が難しい場合はプロに任せよう!
自分で剪定をするのが難しそうと感じたら、プロに依頼してみるのもよいでしょう。気になる料金の相場や安く抑えるポイントについて詳しくご紹介します。
庭木の剪定にかかる料金の相場

剪定料金は、依頼先によって「単価制」と「日当制」に分かれます。それぞれの料金の決まり方と料金相場は以下のとおりです。
1.高さや木の本数によって変わる業者(単価制)
低木、中木、高木など、木の高さによって変わる場合、高さが高くなるにつれ料金が上がるのが一般的です。木の本数で変わる場合も同様で、本数が多くなるほど料金が高くなります。梅の枝は上に伸びていくという特徴をもっているため、高さが出ないうちに早めに剪定依頼をすると費用を抑えることができます。
●木の高さで異なる料金の相場
低木(~3m) | 2,988円 |
中木(3~5m) | 6,860円 |
高木(5~7m) | 15,624円 |
※9社の剪定業者を参考にしており、ホームページに記載されている金額を算出したものです。(2020年9月時点)
2.職人の人数とかかる日数で決まる業者(日当制)
一日あたりで金額を出す方法です。この場合は、作業日数が増えれば増えるほど料金が上がる仕組みです。また、対応する職人の数が増えるとその分、人件費がかかることもあります。
●一日あたりにかかる料金の相場
職人一人あたり | 22,583円 |
※6社の剪定業者を参考にしており、ホームページに記載されている金額を算出したものです。(2020年9月時点)
また、剪定料金はほかにも枝葉の処分費用や出張費が追加でかかることもあります。詳しい費用を知りたいという場合は、直接依頼先のホームページや電話で確認するとよいでしょう。
料金を安く抑えるポイント
梅の剪定をできるだけ安く抑えるためのコツがあります。それが、事前にしっかり見積りをとるということです。剪定の料金設定は、上で述べたとおり業者によってまちまちです。そのため、同じ条件でも業者によって料金が大きく異なる場合があります。
少しでも安く抑えないという場合は、複数の剪定業者に見積りを依頼し、比較をするとよいでしょう。また、比較するのは金額だけではありません。剪定後の枝葉の処分費など、提示された料金に入っているサービス内容も確認しましょう。ほかにも、剪定してくれるスタッフの知識や技術、質問に真摯に答えてくれるか、追加料金の発生はないかなどの確認をしておくことも大切です。
もし、「どこに依頼をしたらよいのか分からない……。」ということでしたら、ぜひ弊社にご相談ください。複数の加盟店よりプロの剪定業者をご紹介させていただきます。24時間電話でご相談を承っておりますので、いつでもご連絡お待ちしております。