地球規模で考えよう。樹木の役割と剪定の必要性

樹木の「緑」は人を癒す効果があると言われています。実際に庭に樹木を植えるなどして体感している方も多いのではないでしょうか。その効果を長く維持させるためには、庭木を健全に育成して、長生きさせることが重要となってきます。また視野を広げれば、地球環境においても「緑」が占めるウエイトは非常に大きなものです。樹木が存在する意味とその役割、そして樹木の維持に何が必要か考えてみましょう。

樹木の役割

庭木、街路樹、山林など毎日の暮らしの中で当たり前のように生えている樹木は、ただ立っているのではありません。樹木に注意深く視点を当てると、「生態系」、「地球環境」、「生活環境」、3 つのカテゴリーにおいて役割を果たしていることに気づきます。

生態系の保護

生態系の保護のイメージ

庭に生えている木にも小鳥や昆虫が集うように、森林ほどの規模となれば、そこに生息するあらゆる野生生物にとって、樹木は重要な存在です。ある生き物にとっては仲間や子供を増やすための棲み処であり、またある生き物にとっては樹木になる果実や葉、樹液などが生命維持の為のエサの拠点となっています。樹木が存在していることで多くの野生生物がその恩恵を受け、生態系が守られているのです。

地球環境の保全

地球環境の保全のイメージ

樹木は、光合成によって、大気中の二酸化炭素を吸収し同時に酸素を発生する働きがあります。近年深刻化している地球の温室効果の原因の一つが二酸化炭素という説もありますので、二酸化炭素の削減効果が期待できる樹木は地球環境のために必要になるでしょう。また、樹木が枯れることなく育つことが出来れば、屋久杉や北山杉など、今や絶滅危惧種と言われる古来から生き続けている樹木の遺伝子も、後世まで残すことが出来ます。

生活環境の適正化

生活環境の適正化のイメージ

大雨の時など、雨水が全て地面に吸収されれば、地盤が緩まり土砂崩れを引き起こす恐れがありますが、樹木が水分を吸収することで地下水が適度にコントロールされ、災害の防止に繋がっています。また、樹木の緑はストレス解消などの「癒し効果」があると言われていますし、鮮やかな花を咲かせたり、紅葉することで、私たちを楽しませてくれているのは間違いありません。造林の際は、雨が多い場所には吸水機能の高い樹木、花粉症など弊害がなく楽しめる樹木、といった具合に、造林樹種をよく検討して選ぶようにしましょう。

樹木の健康と剪定

育成に大切なもの

育成に大切なもののイメージ

樹木が担っているいくつかの重要な役割が果たされるには、樹木が「健全に育つ」ということが大前提となります。では樹木の育成には何が大切でしょう?水分や栄養分は勿論ですが、実は日照というのも非常に大切になってきます。日照によって光合成が行われなければ、二酸化炭素を吸収して酸素を発生させるという機能も働かないのです。その光合成を促進するのに、育ち過ぎた樹冠は障害となります。日照が樹木の足元まで適度に届かないと、病害虫が繁殖して樹勢を阻害することになりかねません。そこで行うべき作業が「剪定」なのです。

剪定の効果

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「剪定」とは、簡単に言えば枝葉を適度にカットすること。そのため一般には木の見た目(樹形)を整えることだけが目的と思われがちですが、剪定で日照具合が良くなれば、太陽光による殺菌・殺虫が行われて、結果樹木が健全に育つといった効果が期待出来ます。また、地面まで光が届くことによって、伐採した切株の根元からヒコバエ(孫生)と呼ばれる、新しい木に育つ「萌芽」が生長することがあり、樹木の繁殖に繋がります。このように日照は樹木の健康な育成には重要なもので、それには剪定が必須になるということです。但し、樹木同士が密着し過ぎていると、剪定をしても十分でないことが考えられるので、苗木から育てられるのであれば、日当たりのよい、十分な広さの育成スペースを設けるようにしましょう。

剪定を成功させるポイント

樹木の健康のため、剪定を成功させるには次のポイントを押さえておきましょう。

Point 01剪定時期を定める

剪定時期を定めるのイメージ

落葉樹の場合、一般に剪定は樹木に負担が掛からない落葉の時期に行うのがベストです。樹種ごとに開花期、落葉期の時期に違いがありますので、よく調べておきましょう。

Point 02バランス良く行う

バランス良く行うのイメージ

樹木には「頂芽優勢」の原理があって、頂部ばかり剪定していると梢(樹木の先端)にばかり枝が集中、落葉低木だと見栄えが悪くなったり、果樹だと収穫にも影響が出てきます。偏りなくバランスよく剪定しましょう

Point 03樹木の習性を知る

樹木の習性を知るのイメージ

落葉樹の場合、一般に剪定は樹木に負担が掛からない落葉の時期に行うのがベストです。樹種ごとに開花期、落葉期の時期に違いがありますので、よく調べておきましょう。

Point 04樹木を傷つけない

樹木を傷つけないのイメージ

剪定は樹木にハサミを入れる行為ですので、切り口が出来るのは当然ですが、切り口がいつまでも露呈していると、そこから病んでしまう恐れがあります。将来生長する表皮が切り口を覆ってくれるよう、表皮を無闇にめくったり潰したりしないよう注意しましょう。


私たちを取り巻く地球環境は厳しいものになりつつあります。従って、ありのまま、手つかずの状態にしておくことが必ずしも樹木の健全な育成に繋がるとは限りません。人が手を加えることで樹木を末永く維持することも出来るのです。あらゆる意味で私たちにとって欠かせない存在の樹木を守るために、剪定の必要性と重要性をより認識して実施していくことが大切と言えるでしょう。まずは自分が育てている木がきちんとした状況で育っているのか確認する所からはじめてみてはいかがでしょうか?自分で確認できる自信がないという方は有識者に見てもらうのも方法と1 つです。

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